ストレスの科学

ストレスは一般的に「避けるべきもの、解消されるもの」と考えられています。しかし実際には「私たちの仕事、健康そして精神的な成長に活用できるもの」です。その科学的な根拠について説明します。

穏やかなレベルのストレスは、何か目標を向かい体の様々な機能を動員することを促します。ストレスが増すに従い、あなたのパフォーマンスも向上します。例えばトップクラスのスポーツ選手、脳外科医、ステージに上がる際の俳優にこの状況は見ることができます。ストレスは彼らに最高の能力を発揮することを後押しします。これを「よいストレス」(eustress)と呼びます。この効果は先にあげた特別な人たちだけでなく、私たちにも同じ効果が期待できます。しかしこの効果が期待できるのはある一定のストレスレベルまでです。

ある一定のレベルを超えるストレス受けた時、例えば積み上げられた急ぎの仕事、怒っている上司、株価ボードで値下がりを示す赤い矢印などに対してはストレスは既に助けにはならないと考え、パフォーマンスが下がります。 そしてその仕事をするには時間が足りない、プロジェクトを推進するための自分のスキルが十分でないなどと思い、身がすくみ、正しい判断をする際に必要な展望を失い、よりストレスにより減退する循環に陥ります。これをストレスによる減退(destress)と呼びます。

このストレスによる減退を解消あるいは予防することは既に一大産業になっています。しかしこの伝統的なストレス解消・予防プログラムには2つの「基本的な誤り」があります。1つ目は「ストレスは悪い影響を与えるのみ」であるということ、もう一つはこの対処法としてストレスで崩壊する前にできるだけ「ストレスをコントロール・減少するあるいはストレスと戦う」というものです。このことによりストレスを感じると「ストレスは悪いものだ。」と思い、「闘争・逃避」反応を助長してしまいます。

これらのストレスマネジメントプログラムは「ストレスは敵である。」と考え、ストレスは「成長の味方にもなる」という事実を見落としています。例えばワクチンによる免疫反応によるインフルエンザ等の予防では、ワクチンとして抗原というストレスを体内に与えることで、免疫反応を得て抗体を作ります。或いは筋力トレーニングの際には筋繊維にストレスを与え、傷をつけることにより筋繊維を太くし筋力を強化します。これらと同様にストレスに対する意識(マインドセット)を変え、「ストレスは良い面」と認識し、活用することにより、ストレス反応曲線を大きく変えることが出来ます。
詳細はこちらのビデオで説明しています。
・ストレスの科学(*Rethink Stress 「ストレス再考」プログラム)

*Rethink Stressプログラムは、このプログラムの主な製作者であるスタンフォード大学 アリア・クラム博士およびクラム博士の研究室である心と体の研究室の承諾を得、監修のもとインサイトマネジメント株式会社にて翻訳を行ったものです。本プログラムの著作権はスタンフォード大学心理学部 心と体の研究室に帰属します。(The Japanese version of Rethink Stress program was translated by Insight Management Inc. (Japan) with authorization of Mind and body Lab. of Stanford University. Rethink Stress program is copyrighted by Mind & Body Lab of Stanford University.)

このプログラムに関するお問い合わせはこちら(インサイトマネジメント社問い合わせページ)

 

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