未来からの手紙

今世界では「なぜ、そんなことが起きるのか。」と不思議に思うことが多発している。よくない傾向であることは感じているが、どうすべきかわからず、不安になる。今後何が起こるのかを教えてくれる「未来からの手紙」があれば・・・。

1.成長の限界

1972年に発表されて以来、約20年後、30年後にデータを更新し出版されているコンピューターによる未来のシナリオシミュレーションがある。
提示された複数のシナリオの中で現状に一番近いシナリオが上記の図である。

このシナリオは世界の状況を左右する以下の5つの要因の相互の関係と傾向を示している。

  • 資源 (エネルギー資源(石油、石炭、天然ガス)鉱物資源
  • 世界人口
  • 産業産出量
  • 食料生産
  • 公害(温暖化含む)

まずは、このグラフをよく観察してほしい。
このグラフから何が読み取れるだろうか。
創造力を働かせ5つの要因の関係において何が起こるかイメージしてみよう。

まず経済成長(産業産出量の増加)を継続することで、資源が枯渇して行く。さらに経済成長から数十年遅れて公害が上昇し続ける

食料生産の減少から遅れて人口が減少する。人口は上昇し続ける公害(温室効果ガスを含む)により減少するとも読み取れる。

現在の食料生産に必要な化学肥料の原料の減少が食料生産を減少させるとも読み取れる。さらに公害(温室効果ガスを含む)による天候の変化、災害の頻度の上昇、災害の激甚化が食料生産を減少させるとも読み取れる。

減少する資源の国家間の取り合い、輸出の制限により、資源の価格の上昇により物価が高騰し、必要な食料を買えずに人口が減少する、あるいは紛争、戦争が起こり人口が減少するとも考えられる。

公害(放射能汚染を含む)の上昇により、人口が減少することもイメージできる。

ここまで想像してみると、現在世界で起こっていることが1972年には既にイメージされていたことが分かる。
このグラフを見る上での注意点として、これはシミュレーションであり、「傾向」を示すものであり、何年に何が起こるという「予測」ではないことである。このことを考慮してこのグラフを読み解くとこの傾向が継続すると2000年から2100年の間に経済、人口増加が頂点を向かえ崩壊するということである。

2.崩壊を避けるために何をすべきか

では、これらの崩壊を避けるためにどのように考え、何をすべきだろうか。

まず考え方としては、5つの要因に対して個別に対策を行うことが考えられるが、それは効果的ではない。なぜならこれまで検討してきたように5つの要因は相互に関連しているからである。5つの要因を相互性を理解した上で、包括的な戦略が必要となる。