生活者としてもっとも関心があることは物価高ではないでしょうか。政府は食料品の消費税を2年間限定でゼロにすることを検討しているようです。(自民党ホームページ)ありがたいことですが、この物価高はいつまで続くのでしょうか。
システム思考を活用し分析しましょう。
現在の国内の物価高の要因
現在の物価高の主な要因は以下の要因が挙げられます。
エネルギー価格の高騰
原料価格の高騰
円安による輸入品の高騰
人件費の高騰
物価高の要因の関係
物価高のそれぞれの要因の関係を見てみましょう。

上の図からわかるように物価高のそれぞれの要因のうち、いくつかは関連があります。
原材料価格の高騰
輸入している原材料の価格の高騰は円安の影響もあります。また多くの原材料は石油を使用して作られています。例えば輸入する農産物(小麦、大豆、野菜など)は化学肥料で作られています。化学肥料のほとんどは石油を使用して製造していますので
また食料以外の原材料も精製の過程で石油を使用していますし、プラスチックを使用するものは石油を加工して製造しています。
エネルギー価格の高騰
よってエネルギー価格の高騰は企業が使用する燃料・光熱費以外にも原材料の価格に影響していることがわかります。
原材料価格、エネルギー価格の高騰に共通する原因も把握してみましょう。下の図の水色の実線と点線で示したようにロシア・ウクライナ紛争により二国がエネルギー、食糧資源国であるため、それぞれの国際市場価格の高騰の原因の1つになっています。

新たな物価高騰要因(イラン情勢)
今月初めからのイスラエル・米国とイランとの軍事対立が勃発しました。2009年までイランは日本における原油輸入国の順位で3位でしたが近年輸入量は減少しています。(参照 関税統計)しかし日本の原油の中東依存度は以下のグラフからわかるように92.5%(参考:エネルギー白書2023)であり、ホルムズ海峡が閉鎖されてしまうと輸入が困難になります。

原油の輸入先(2021年度)

限りある資源(原油・天然ガス・石炭・鉱物資源)
普段私たちは、あまり気にしていませんが、石油、天然ガス、石炭は限りある資源です。鉱物資源も同様です。原油の際就く可能年数は1980年代から40年から50年と予測され現在に至っています。(参考 エネルギー白書2022) 過去の記事「成長の限界」)
まとめ 物価の今後の動向
上記のシステム分析から、現在の物価高は複数の要因が相互に関連しており、ひとつの要因が緩和されても、継続される可能性が高く現在の状況を考えるとさらに悪化する可能性が高いと考えておいた方がよいでしょう。