打ち合わせで議論になった時、無意識に自分の考えを主張することが多いのではないでしょうか。打ち合わせあるいは会議の場を「議論を戦わせる場」と捉えるなら当然のことですね。
冒頭のプレゼンテーションでジュリア・ゲㇾフ(記事:英文)はこの自分の考えに固執する姿勢を「戦士のマインドセット(考え方)」と呼びます。しかし互いに主張した後に、冷静に考えてみると相手の考えの方が正しいと思える時もあるりますね。このように自分の考えに固執するよりも、好奇心を持ち、事実を理解する意識を「スカウト(斥候)マインドセット」と彼女は名付けました。スカウトの仕事は事前に現場に行き戦場の地形、状況を広い視野で冷静に観察し「理解」し、その後の戦略・戦術を立てるための正確な情報を提供することです。(スカウトとは日本の戦国時代の「忍者」の任務のようです。)
仕事においても長年の経験、特に成功体験があると無意識のうちに自分の考えに固執してしまいがちです。この「無意識」というのがやっかいな部分です。「意識」できれば、改めることも簡単ですが、意識できないと自分の考えに固執していることを振り返ることすら難しくなります。
では「スカウト・マインドセット(考え方)」はどうしたら持てるようになるのでしょうか。まず前提として、「人は無意識自分の考えに固執しがちである」ことを理解し常に意識することです。
それの上で、ジュリアは研究から3つのポイントを指摘しています。1つは「好奇心を持つこと。」新しいことを積極的に学び、課題を解決したいと思うこと。2つ目は「オープンであること。」自分にとって都合のよいことも、悪いことも受け入れる。3つ目は「事実に基づいて判断する。」こと、自分が思っていたことと異なる事実が証明されたときには「あ、自分は間違えていた。」と素直に受け入れる姿勢を持つこと。
これらを常に意識することで、「戦士の考え方」と「スカウト(忍者)の考え方」を同居させ、状況に応じて切り替えることができます。マネジメント道では、この考え方の切り替えを「靴を履き替える」と表現し、状況の全体像を把握するために「システム思考」(記事:「システム思考とは」)を活用します。
異なる意見との対立状況になったら、こう自分に問いかけましょう。
「この議論はなんのためにしているのだろうか。」「自分の意見を守るため?」「それとも真実を知り、よりよい意思決定をするため?」